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清水精一師について

子供のような童心の人

明治21年大阪生まれの清水精一師は生涯を通して「道」を求めた人であった。
少年時代に「生の疑惑」を持ったことがきっかけで、求道的な人生を歩むこととなった。

苦悩の少年期を経て大学に学んだ後、実業界に入ったがあまりの矛盾に生き切れず。
その後禅の修業をし、また、比叡山に聖者を訪ねしも満たされず。
遂には深山に独居して道を求むるの止む無きに至った。

山を降りて後は惹かれるままに貧民窟に入ったが、遂には不思議な運命に導かれて乞食の
群れに入り、乞食の人たちと共に行乞する生活へと入って行った。
しかし行乞の供養に生きる資格無き自分を自覚して後は平凡人として働く生活を目指し、
乞食の人達を率いて労働する生活へと転向した。

労働の生活は市井の真っ只中からやがて農へと移行することとなった。
そして大地に生きる百姓に至って初めて、「生命の座」を味わうことが出来るようになった。

戦前戦後の混乱期において師は心ある人々に良く知られ、慕われた存在であったようだ。
しかしながら戦後も経済成長の時代になるに連れて人々の精神的な枯渇感も薄れて行き、
それと共に清水師も次第に世間から忘れられて行った。

それから更に半世紀近い年月を経た現代は、「文明の行き詰まり」とも言われる時代である。
現代社会には戦前戦後とは違った意味で精神の荒廃が増して来ていると思われる。
清水師の歩んだ真摯な道は、現代に生きる我々への示唆に富んでいるのである。

「大地に生きる」は師がその自らの半生をありのままに綴った名著であるが、その本文は
次のような格調高い書き出しで始まっている。

   「人間はこうして地上に生まれて来ている。この私の根本的な已むに已まれぬ欲求は
    生きんとすることであって、地上はそうした者同士の集団である」



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注) 清水精一師について更に詳細を知りたい方は以下をクリックして下さい。

   「清水精一師の略歴及び思想の概要」




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